TVアニメ『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』(通称・ヤニすう)のTV放送版主題歌は、オープニングがずっと真夜中でいいのに。の「イチジク煙」、エンディングがimaseの書き下ろし新曲「Fiction」に決定している。
さらにABEMA限定先行配信版では、TV版とは異なる特別仕様のOP「クズリ念」・ED「NIGHT DANCER」が使われているのが大きな特徴だ。
この記事では2026年7月放送開始にあわせて、OP・EDそれぞれの詳細から先行配信版限定楽曲、そして「なぜこの2段構えの主題歌戦略が選ばれたのか」までを整理してお伝えする。
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』とはどんな作品?
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は、地主氏による同名漫画を原作としたTVアニメである。
原作は2022年3月9日から地主氏のX(旧Twitter)上で連載が始まり、第1話が累計28万いいねを獲得するなど大きな話題を呼んだ(作者Xの投稿より)。
現在はスクウェア・エニックス刊「月刊ビッグガンガン」で連載中で、「次にくるマンガ大賞2022」Webマンガ部門では1位を獲得。単行本は2026年1月時点で累計300万部を突破している人気作だ(出版社発表による)。
物語の主人公は、社畜生活を送るくたびれ中年サラリーマン・佐々木(CV:佐藤拓也)。
彼のささやかな癒しは、愛煙する煙草と、行きつけのスーパーで働く店員・山田さんの接客だけだった。
ところがある夜、いつものスーパーに山田さんの姿はなく、煙草を吸える場所も見当たらない。
意気消沈する佐々木に「ここなら吸える」と声をかけてきたのが、少し奇抜な服装をした女性・田山だった。
山田と田山の二役はいずれも星希成奏さんが演じており、スーパーの裏の喫煙所を舞台に、佐々木と田山が交わす何気ない会話が、少しずつ大人のドラマへと変わっていく様子が描かれる。
監督は『おとなりに銀河』などで知られる鈴木理人氏と森あおい氏が共同で務め、シリーズ構成は井上美緒氏、キャラクターデザインは大滝那佳氏が担当。制作は旭プロダクションだ。
TV放送は2026年7月9日(木)よる11時56分からTBS系28局にて全国同時放送がスタートし、全12話が予定されている。ABEMA・Netflixでは最速配信も行われる。
なお放送初日はバレーボールネーションズリーグ中継の影響で放送時間が変更となる可能性があると公式Xでアナウンスされており、それに伴いABEMA・Netflixでの最速配信開始も通常と異なり7月10日(金)深夜2時30分からとなることが告知されている。
原作が単行本300万部突破という規模のヒット作であることを踏まえると、アニメ化にあたって主題歌陣にも相応の話題性が求められたであろうことは、後述する主題歌人選からもうかがえる。
OP主題歌「イチジク煙」(ずっと真夜中でいいのに。)とは?
TV放送版のオープニングテーマは、ずっと真夜中でいいのに。の「イチジク煙」である。
このタイトルは2026年5月22日に公式サイト・公式Xを通じて発表され、楽曲を使用したノンクレジットOP映像やメインPV第2弾は後日改めて公開されるという段階を踏んで情報が解禁されていった。
そして2026年7月6日、配信開始とあわせてミュージックビデオが正式に公開された。MVは今年4月公開の「Ultra魂」に続き、G子氏が監督、絹谷ゆたか氏がキャラクターデザインを務めている(MVクレジット表記より)。
ずっと真夜中でいいのに。とはどんなアーティストか
ずっと真夜中でいいのに。は、作詞・作曲・ボーカルギターを担うACAねさんを中心とした、特定の形を持たない音楽バンドだ。略称は「ずとまよ」。
2018年6月に「秒針を噛む」のミュージックビデオをYouTubeに投稿して活動を開始し、同年11月のミニアルバム「正しい偽りからの起床」でメジャーデビューを果たした。
YouTubeチャンネル登録者数は335万人、楽曲総再生回数は48億回を超えるという(2026年7月時点・公式YouTubeチャンネル情報より)。さいたまスーパーアリーナや国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブ、2024年5月のアリーナ横浜単独公演など、精力的なライブ活動でも知られる。
2025年には、アリーナツアー「永遠深夜万博『名巧は愚なるが如し』」で12万人を動員したと発表されている。同年9月には大阪・関西万博で期間中唯一となるアーティスト完全自主制作の無料ライブを行い、同会場開催のライブの中で過去最大規模となる約1万6000人を動員したという(公式発表による)。
2026年3月25日には4thフルアルバム「形藻土」をリリースしており、現在は世界11都市を巡るJAPAN & ASIA TOUR「ZUTOMAYO INTENSE II『坐・ZOMBIE CRAB LABO』」を開催中だ。
ACAねのコメントと原作者との交流
ACAねさんはコメントの中で、原作者・地主氏が自身のライブに何度も足を運んでくれていた縁があり、今回のオファーが「本当に本当に嬉しかった」と明かしている(公式コメントより)。
自身は煙草を吸わないものの、煙そのものを見るのが好きで、煙草を吸う女性のイラストをよく描いていたというエピソードも披露している。
なお、ずっと真夜中でいいのに。はこれまでにも『チェンソーマン』2話EDテーマ「残機」、『ダンダダン』1期EDテーマ「TAIDADA」、『阿波連さんははかれない』2期OPテーマ「微熱魔」など、数々のアニメタイアップ曲を手がけてきた実績を持つ。
ED主題歌「Fiction」(imase)とは?
エンディングテーマを担当するのは、新世代の男性アーティスト・imase(イマセ)さんの書き下ろし新曲「Fiction」だ。
この情報は2026年3月28日、メインビジュアルとメインPV第1弾とあわせて解禁されており、PV内では「Fiction」の楽曲の一部がすでに使用されている。
「Fiction」はシティポップを基調とした、ビターでロマンティックな雰囲気を持つ楽曲だと公式サイトで紹介されている。
なお、imaseさんは2025年8月4日からアーティスト活動を休止しているが、「Fiction」は活動休止前に制作された楽曲であることが公式に明かされている。
imaseの経歴とヒット曲
imaseさんは岐阜県出身のソロアーティストで、友人が弾くギターに憧れて音楽活動を始めたという経歴の持ち主だ。それまで音楽経験はなく、活動開始からわずか1年でメジャーデビューを果たした異色の存在でもある。
2022年8月配信の「NIGHT DANCER」が国内外で大ヒットし、韓国の音楽配信サービス「Melon」でJ-POPとして初めてTOP20入りを果たすなど、世界各国でバイラルヒットとなった(本人公式プロフィールより)。
「第65回日本レコード大賞」では優秀作品賞を受賞し、韓国開催のMMA2023、CCMA2023には日本人アーティストとして初出演・初受賞を果たすなど、国内外で活躍の場を広げてきた。
2024年5月には初のアルバム「凡才」をリリースし、2025年4月からは初の全国ホールツアー、同年7月には初の日本武道館公演も開催している。俳優としてもドラマ出演があり、音楽以外の分野でも活動の幅を広げている。

imaseのコメントに見る作品理解
imaseさんは原作漫画を以前から読んでいたといい、コメントでは、日々仕事に追われる佐々木とスーパーで働く山田が秘密を共有しながら過ごす、二人だけの小さくも大切な時間にドキドキしたという趣旨の思いを語っている(公式コメントより要約)。
お互いの素性を知らないからこそ本音を話せ、相手のことが気になってまた明日が楽しみになる――そうした二人の関係性を、ポップでありながら少し大人っぽいイメージで制作したとも述べている。
これまでimaseさんが歌唱したアニメタイアップ曲としては、アニメ映画『SAND LAND』主題歌「ユートピア」、『トリリオンゲーム』第2クールEDテーマ「EGOIST」、『ホテル・インヒューマンズ』1期OPテーマ「ミスター・ムーンライト」などがある。
ABEMA限定先行配信版のOP・EDは何が違う?
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』には、TV放送に先駆けて2026年6月3日20時30分より公開が始まったABEMA限定先行配信版が存在する。
これは、7月から放送されるTV版の第1話から第6話までの内容を、約10分のショート版として話数順に分割して配信するというものだ(ABEMA公式発表より)。
このABEMA限定先行配信版では、TV放送版とは異なる特別仕様のOP・EDテーマが使用されているのが最大の特徴となっている。
先行配信版OP「クズリ念」が選ばれた理由
先行配信版のオープニングテーマは、TV版と同じくずっと真夜中でいいのに。が担当する「クズリ念」だ。
「クズリ念」はもともと2024年10月にリリースされていた既発曲であり、この曲が先行配信版OPに起用されたことについてACAねさんは自身のXで、地主氏が以前「クズリ念が好きだ」と話してくれていたことに触れ、とても嬉しかったという趣旨の投稿をしている(本人Xより要約)。原作者の好みを踏まえた選曲だったことがうかがえる。
先行配信版ED「NIGHT DANCER」の実績
一方、先行配信版のエンディングテーマは、imaseさんの代表曲でもある「NIGHT DANCER」が起用された。
「NIGHT DANCER」は2022年8月配信リリースの楽曲で、YouTubeのミュージックビデオは2026年5月時点で3億4000万再生を突破している(YouTube公式チャンネルの再生数表示より)。2023年の「第65回日本レコード大賞」で優秀作品賞を受賞した、imaseさんを代表する一曲である。
公開されたノンクレジットOP映像では、激務に追われる佐々木が行きつけのスーパーの山田に癒され、また仕事に向き合っていく様子が描かれる。
そしてスーパーの裏の喫煙所で田山に手招きされ、煙草を吸いながら会話を交わし、いくつもの季節をともに過ごしていく二人の姿が印象的に散りばめられているという。
ノンクレジットED映像は山田・田山目線での日常が中心となっており、スーパーでの仕事を終えた後、いつもの喫煙所で佐々木と落ち合い、なんてことのない大切な時間を過ごす様子が収められている。
OP・EDともに先行配信版のために特別に提供された楽曲を使用し、7月からのTV放送版とは異なるアニメーション映像で贈られる特別仕様となっている点は、ファンにとって見逃せないポイントだろう。
挿入歌は用意されているのか
本稿執筆時点で公式から発表されているのは、TV放送版のOP「イチジク煙」・ED「Fiction」、そしてABEMA限定先行配信版のOP「クズリ念」・ED「NIGHT DANCER」の計4曲であり、劇中で流れる挿入歌として個別にクレジットされた楽曲は、現時点では公式サイト・公式Xともに発表が確認できない。
会話劇中心の本作では、後述するようにBGMが物語を支える設計になっており、挿入歌という形での楽曲起用が今後追加される可能性はゼロではないものの、現状は主題歌4曲が音楽面の柱となっている。
放送が進む中で挿入歌の起用が発表された場合は、本記事でも改めて追記・更新していく予定だ。最新情報は公式サイトやアニメ公式Xで確認することをおすすめする。
主題歌以外の音楽面(劇中BGM)はどうなっている?
主題歌に加えて、劇中BGMを河野伸氏と青木沙也果氏が共同で担当していることも発表されている。
音響監督は吉田光平氏が務め、音楽プロデューサーは久世烈氏、音楽制作は日音がクレジットされている。
喫煙所という限られた空間で展開される会話劇が中心の作品であるだけに、派手さよりも二人の心情の機微を支える繊細なBGM設計が重要になってくると考えられる。
このあたりは今後、実際の放送を通じて評価が固まっていく部分だろう。
なぜこの主題歌人選が話題になっているのか

ここから先は記者としての見立て・分析であることをお断りしたうえで述べたい。結論から言えば、本作の主題歌戦略の核心は「先行配信版で既発の人気曲を使い、TV本編で書き下ろし新曲に切り替える」という2段構えの設計にある。
まず注目したいのは、OPを担当するずっと真夜中でいいのに。と原作者・地主氏との間に、アニメ化以前からの個人的な交流があったという点だ。
ACAねさんのコメントにある、地主氏が何度もライブに足を運んでくれていたという経緯は、単なるタイアップ起用とは一線を画す背景だと感じる。
作り手同士がすでに関係性を築いていたからこそ、先行配信版OPに既発曲「クズリ念」があえて選ばれたという流れにも説得力が生まれる。
これはタイアップ楽曲にありがちな「話題性重視の新曲一本勝負」とは異なり、原作者の嗜好を汲んだ、作品愛に近い選曲だったと個人的には考えている。
一方でEDを担当するimaseさんについても、2025年8月からアーティスト活動を休止しているという状況下での楽曲提供という点は見逃せない。
活動休止前に制作された楽曲がこうして世に出るというのは、ファンにとっても特別な意味を持つはずだ。
imaseさん自身も原作を以前から読んでいた読者だったというコメントは、単なる仕事としての楽曲提供ではなく、作品世界への理解に基づいた制作だったことをうかがわせる。
「秘密を共有しながら過ごす二人だけの小さくも大切な時間」という趣旨のコメントは、まさに本作のテーマである“喫煙所という秘密めいた場所で紡がれる関係性”を的確に言い当てていると感じた。
「先行配信は既発曲・本編は新曲」という手法の位置づけ
TV版とABEMA限定先行配信版とで主題歌をあえて出し分けるという構成そのものも、近年のアニメ・映像コンテンツのプロモーション戦略として興味深いポイントだ。
先行配信で「クズリ念」「NIGHT DANCER」という両アーティストの既発人気曲に触れてもらい、本編開始のタイミングで「イチジク煙」「Fiction」という書き下ろし新曲に切り替える。
この2段構えは、既存ファンの熱量を先行配信で取り込みつつ、TV放送本編では新規視聴者にも新曲で新鮮な印象を与えるという、双方向の狙いがあると読み解ける。
こうした「先行配信・特別版では既発の人気曲を起用し、本編解禁時には書き下ろし新曲へ切り替える」という手法自体は、映像作品の先行上映やダイジェスト配信企画などでもたびたび見られる考え方であり、業界的に前例のない試みというわけではない。ただし、ここまで明確に「OP・ED両方を、それぞれ異なる楽曲で完全に出し分ける」形を取っている点は、比較的丁寧に設計された仕掛けだと感じる。
その意味で重要なのは、この2段構えを実施しているのが、いずれもフェスのヘッドライナー級・音楽賞受賞歴を持つずっと真夜中でいいのに。とimaseという2組であるという点だ。単に知名度のあるアーティストを起用するだけでなく、それぞれに「原作者との交流」「原作への理解」という文脈が伴っているからこそ、単なる話題性狙いに終わらない設計になっていると評価できる。
原作が単行本300万部規模のヒット作であり、かつ「次にくるマンガ大賞」受賞歴を持つ点を踏まえると、アニメ化にあたって主題歌陣にも相応の話題性が求められたことは想像に難くない。
その意味で、ずっと真夜中でいいのに。とimaseという組み合わせは、作品の“大人の恋愛未満のドラマ”という繊細なトーンと、両アーティストの持つ音楽性のバランスを考慮した、慎重な人選だったのではないかと個人的には考えている。
今後については、7月9日のTV放送開始後に公開が予定されているBGM集や、ラジオ番組の詳細情報、そして挿入歌の有無など、音楽まわりの続報にも注目したい。
放送が進むにつれて、各話の展開に合わせて主題歌の歌詞がどう物語とリンクしていくかも、視聴者の間で話題になっていくと予想される。
まとめ
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』のTV放送版主題歌は、OPがずっと真夜中でいいのに。の「イチジク煙」、EDがimaseの「Fiction」に決定している。
いずれも作品のために書き下ろされた新曲で、原作者との交流やアニメ内容への深い理解を踏まえた制作背景があることが、両者のコメントから読み取れる。
一方、2026年6月3日から公開されたABEMA限定先行配信版では、OPにずっと真夜中でいいのに。の既発曲「クズリ念」、EDにimaseの代表曲「NIGHT DANCER」という特別仕様の楽曲が使用されている。
この「先行配信は既発曲、本編は新曲」という2段構えの設計こそが、本作の主題歌戦略を理解するうえでの最大のポイントだと言える。
挿入歌については本稿執筆時点で公式発表が確認できておらず、今後の続報が待たれる部分だ。
TV放送は2026年7月9日(木)よる11時56分からTBS系28局で開始しており、放送に合わせて主題歌のフル映像やメインPVもすでに公開されている。
作品を楽しむ上で、OP・EDそれぞれの映像演出や歌詞と本編のシンクロにも注目しながら視聴すると、また違った味わいが感じられるはずだ。
よくある質問
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』のOP主題歌は誰の何という曲?
TV放送版のオープニングテーマは、ずっと真夜中でいいのに。の「イチジク煙」です。2026年7月6日に配信とミュージックビデオが公開されました。
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』のED主題歌は誰の何という曲?
TV放送版のエンディングテーマは、imaseの書き下ろし新曲「Fiction」です。シティポップを基調としたビターでロマンティックな楽曲とされています。
ABEMA限定先行配信版の主題歌もTV版と同じ?
異なります。ABEMA限定先行配信版のOPはずっと真夜中でいいのに。の既発曲「クズリ念」、EDはimaseの代表曲「NIGHT DANCER」が使用されており、TV放送版とは別の楽曲・映像仕様になっています。



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