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結論から言うと、ウルスラは皇帝暗殺の罪を自ら被り処刑される結末を迎え、ウルヒはナキアの謀略を最後まで支え続けたまま姿を消していきます。
『天は赤い河のほとり』のこの二人は、それぞれ違う立場からユーリとカイルの運命に深く関わりながら、まったく対照的な最期をたどるキャラクターです。
この記事では、原作漫画とアニメの情報をもとに、ウルスラとウルヒそれぞれの死因や結末がどう描かれているのかを整理して解説します。
この記事を読むとわかること
- ウルスラがどんな人物で、なぜ「最後」が語り継がれているのか
- ウルスラの死因となった皇帝暗殺事件の真相
- ウルヒ・シャルマの立場とナキアとの関係
- 二人の結末がそれぞれ物語の中で持つ意味
天は赤い河のほとり ウルスラとは?偽イシュタルからユーリの女官への転身
ウルスラは、ヒッタイト帝国西方の貧しい村の出身の女性です。
家族を七日熱で失った過去を持ち、豊かな暮らしと「特別な存在」として扱われることに強い憧れを抱いていました。
その野心を、ナキアの腹心であるウルヒ・シャルマにつけ込まれ、ウルスラは「偽イシュタル」としてユーリになりすます役目を負わされます。
ナキアの狙いは、側室ユーリの評判を落とすことで、国民の支持をカイルから自分の息子ジュダへと引き寄せることでした。
偽イシュタルとして贅沢三昧の暮らしを謳歌していたウルスラでしたが、やがてこの企みは発覚します。
側室になりすますという行為は本来なら重罪ですが、ユーリはウルスラを罰するのではなく、女官として仕える機会を与えました。
この出来事がウルスラにとって大きな転機になったと考えられます。
自分のことしか考えていなかった女性が、他人のために動く人間へと変わっていく起点がここにあるからです。
女官となってからのウルスラは、カイルとユーリの仲を勝手に心配し、世話を焼くムードメーカーのような存在として描かれます。
同時に、戦車隊長のカッシュという男性と想いを通わせるようになり、将来を誓い合う関係になっていきました。
カッシュもまた貧しい出自からカイルに見出された過去を持ち、似た境遇のウルスラに惹かれていったという経緯があります。

ウルスラの死因は?皇帝暗殺の罪をかぶった覚悟の結末
物語の中盤、ヒッタイト皇帝アルヌワンダ2世(カイルの異母兄サリ・アルヌワンダ)が、ウルヒの手によって暗殺される事件が起こります。
この暗殺の容疑は、証拠がないままユーリになすりつけられてしまいました。
ここで名乗り出たのがウルスラです。
彼女は「自分が皇帝を殺した」と申し出て、その指示を出したのはナキアであると告発します。
自らが罪をかぶることでナキアを道連れに追放し、命と引き換えにユーリへの恩に報いようとしたのだと読み取れます。
つまりウルスラの死因は、実際に手を下した罪ではなく、あくまで自ら引き受けた「身代わりの罪」による処刑だったということになります。
ユーリはウルスラの無実を訴え、カッシュも一緒に遠い国へ逃げようと説得しますが、ウルスラの決意は変わりませんでした。
処刑を前にしたウルスラは、カッシュに対して「同じ夢をずっと一緒に見てゆけるわ」という趣旨の言葉を残したとされています。
このセリフは原作終盤、ウルスラの処刑前後を描いた回で登場する場面として知られていますが、細部の言い回しは版によって表記が異なる場合もあるため、正確な一言一句については原作でのご確認をおすすめします。
一緒には生きられなくても、同じ未来を願うことはできるという意味だと考えられ、この場面は多くの読者の記憶に残る名シーンとして語られています。
処刑場で最後の言葉を問われたウルスラは、思い残すことはないとだけ答え、心の中でカイルが皇帝となりユーリがその隣に立つ未来、人々が争いに怯えずに暮らせる国を思い描いたとされています。
自分が見ることのできない未来を最後に願うという結末は、ウルスラというキャラクターの成長を象徴する場面だと言えるでしょう。
かつて自分の幸せだけを追い求めていた女性が、最後は他人の幸せのために命を差し出す。
この落差の大きさが、ウルスラの結末が長く語り継がれる理由の一つになっていると考えられます。
天は赤い河のほとり ウルヒとは何者?ナキアの腹心神官の役割
ウルヒ・シャルマは、皇妃ナキアが側室だった時代から仕えている腹心の神官です。
ナキアの目的である「息子ジュダの即位」を実現するため、さまざまな謀略の実行役を担ってきました。
ナキアは水を操る強い魔力を持ち、人を洗脳する「黒い水」、媚薬のような「バラ色の水」、毒薬としての「白い水」など多様な水を使い分けますが、これらを実際に用いてユーリやカイル、周囲の人々を陥れる役目を果たしてきたのがウルヒです。
ウルスラを「偽イシュタル」に仕立てた策略も、ウルヒが糸を引いていたものでした。
また、皇太子アルヌワンダ2世を刺殺し、その罪をユーリになすりつけたのもウルヒの犯行です。
こうした経緯から、ウルヒはナキアの謀略における「実行部隊」として、物語を通じて繰り返し登場する存在だと整理できます。
一方でウルヒには、宦官であるという設定があり、ナキアとの関係にも複雑な陰があります。
原作コミックス中盤にあたる回想シーンでは、ナキアが財産を持ち出し「一緒に後宮から逃げよう」とウルヒに求愛する場面が描かれています。
しかしウルヒは自分が宦官であることを理由に、その手を取ることができませんでした。
このエピソードは、ウルヒが単なる「悪役の手先」ではなく、自分ではどうにもならない事情を抱えた人物として描かれていることを示していると言えるでしょう。

ウルヒの結末はどうなった?逃亡の経緯とナキアへの忠誠
物語のラスト、ナキアの廃位が決まり、ユーリの立后を待つばかりと思われた矢先、軟禁先からナキアが逃亡します。
この逃亡の際に使われたのが、神官ウルヒが「捨て身で」残した、ユーリが古代世界に召喚された時に着ていた服でした。
この服は、ユーリが日本へ帰還するための3つの条件のうちの一つであり、同時にナキアがユーリを古代世界から排除するための道具としても利用されることになります。
ウルヒの最後の行動が示すもの
「捨て身で残した」という描写から、この時点でウルヒが自らの身を犠牲にしながらこの服を確保し、最後までナキアのために動いていたことが読み取れます。
長年ナキアの謀略を支え続けてきたウルヒが、最終盤でも変わらずナキアのために行動していた点は、二人の結びつきの強さを象徴する描写だと考えられます。
ナキア自身は、この後のエジプト戦終結を経て皇妃の地位を剥奪され、ジュダの監視下でカルケミシュへの流罪に処されるという結末を迎えます。
一方のウルヒについては、宦官であるがゆえにナキアの求愛に応えられなかった過去も含めて、最後まで「誰のためでもなく、ナキアのためだけに生きた男」として描かれていると整理できるでしょう。
なお、ファンの間では「ナキアが再度ウルヒに求愛したのではないか」という考察も見られますが、これは作中で直接描かれた場面ではなく、あくまで読者による行間の解釈であることには注意が必要です。
こうした行間を読み解く楽しみ方があるのも、この作品の奥行きの深さを示していると言えそうです。
ウルスラとウルヒ、二人の対照的な結末が意味するもの(考察)
ここからは筆者としての考察になります。
ウルスラとウルヒは、どちらもナキアの謀略に深く関わったという共通点を持ちながら、結末の迎え方は対照的です。
ウルスラは、最初は自分の幸せのために偽イシュタルを演じていましたが、最終的には他者のために自分の命を差し出す選択をしました。
一方のウルヒは、最初から最後まで一貫してナキアのために行動し続け、最終盤でも「捨て身」で服を残すという形でその忠誠を貫いています。
個人的には、この二人の対比は「誰のために生きるか」という問いへの、二つの異なる答えを示しているように感じられます。
この構図は、実は同作の主人公ユーリ自身にも重なる部分があると筆者は考えています。
ユーリもまた、現代日本での自分本位な価値観から、古代世界でカイルやウルスラたち仲間のために動く価値観へと変化していったキャラクターであり、ウルスラの成長はユーリの成長と並走するように描かれているのではないでしょうか。
同じ少女漫画・古代史ロマンスというジャンルで見れば、「身分違いの忠誠」や「誰かの身代わりに罪や命を差し出す」というモチーフ自体は珍しくありません。
たとえば古代エジプトを舞台にした細川智栄子の『王家の紋章』のように、異世界・異国に生きるヒロインを取り巻く人々が、身分や立場の制約の中で忠誠や自己犠牲を貫く展開は、同ジャンルの古典的な魅力の一つと言えます。
その中で本作の場合は、ウルスラが最初から高潔な人物として描かれていたわけではなく、俗っぽい野心を持つ女性として登場した点に独自性があると筆者は見ています。
俗物からの成長を経たうえでの自己犠牲だからこそ、読者の感情がウルスラに強く動かされやすいのだと考えられます。
ウルヒについては、宦官であるという設定ゆえに、ナキアへの想いに応えられなかったという負い目が繰り返し示唆されており、これが彼の行動原理の根底にあるのではないかと筆者は見ています。
読者コミュニティでは、ウルヒの忠誠を「報われない愛の物語」として同情的に語る声もある一方、ナキアの謀略を実行し続けた張本人として厳しく評価する声も見られ、キャラクター評価が割れやすい人物である点も興味深いところです。
このあたりは明言されていない部分も多いため、あくまで一つの解釈として受け止めていただければと思います。
今後、テレビアニメ版がどこまで放送されるかによって、ウルスラとウルヒそれぞれのエピソードが映像でどう表現されるかにも注目が集まりそうです。
原作既読の視聴者にとっては、アニメでの演出の違いを見比べる楽しみもあるのではないでしょうか。
まとめ
ウルスラは、偽イシュタルとして登場しながらも、最後は皇帝暗殺の罪を自ら被り、ユーリとカイルの未来を守るために命を差し出しました。
ウルヒは、ナキアの腹心として謀略を支え続け、最終盤でも「捨て身」でユーリの服を残すという形で、最後までナキアのために行動しました。
二人の結末は対照的でありながら、どちらも『天は赤い河のほとり』という物語の厚みを支える重要なエピソードになっています。
この記事のまとめ
この記事では、ウルスラとウルヒそれぞれの立場と結末を、原作の描写に沿って整理しました。
ウルスラの変化と覚悟、ウルヒの忠誠と負い目という異なる軸から見ると、二人の結末がより深く理解できるはずです。
気になった場面があれば、原作やアニメで実際のシーンを確認してみてください。
よくある質問
ウルスラの死因は具体的に何ですか?
ウルスラの死因は、実際に犯した罪ではなく、皇帝アルヌワンダ2世暗殺の罪を自ら名乗り出て引き受けたことによる処刑です。
真犯人はウルヒでしたが、ウルスラはナキアを道連れに追放するため、あえて自分が犯人だと申し出ました。
ウルヒは最終的にどうなったのですか?
明確な最期の場面が詳細に描かれているわけではありませんが、物語終盤で「捨て身」でユーリの服を残したという描写があり、その後もナキアのために動き続けたことが示されています。
ウルスラとカッシュの関係はどうなりましたか?
ウルスラとカッシュは将来を誓い合う仲でしたが、ウルスラが皇帝暗殺の罪をかぶって処刑される結末を迎えたため、二人が結ばれることはありませんでした。
処刑前にウルスラがカッシュに残したとされる「同じ夢をずっと一緒に見てゆけるわ」という趣旨の言葉が、二人の関係を象徴する場面として知られています。
最後まで読んでいただき、ウルスラとウルヒの物語の深さが伝わったのではないでしょうか。
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