『逃げ上手の若君』第二期は原作4巻32話付近から始まり、1クールなら7巻61話「中先代 1335」まで描く可能性が有力です。
2026年7月17日から放送される第二期では、北条時行が京都で足利尊氏に迫り、諏訪へ帰還した後、鎌倉奪還を目指して挙兵するまでの物語が中心になると予想します。
この記事には、アニメ第一期以降の原作漫画に関するネタバレが含まれます。
最初に、現時点で分かっている情報を整理します。
- 公式発表済み:第二期は2026年7月17日から毎週金曜23時30分に放送
- 公式映像で確認済み:足利直義や関東庇番が第二期に登場
- 原作で確定:第一期の続きは4巻32話付近
- 有力予想:第二期は7巻61話の中先代の乱開始まで
- 未発表:第二期の正確な話数、最終回の原作到達地点
第二期メインPVでは、逃若党が鎌倉奪還に向けて動き出すことが公式に案内されています。
ただし、「鎌倉奪還へ動き出す」ことと「第二期で鎌倉を奪還する」ことは同じではありません。
第一期の映像化ペースと原作の区切りを照らし合わせると、第二期の最終回は鎌倉奪還ではなく、時行がついに名乗りを上げ、中先代の乱が始まる場面になる可能性が高いと考えられます。
『逃げ上手の若君』第二期はいつから放送される?
『逃げ上手の若君』第二期は、2026年7月17日(金)23時30分から全国フジテレビ系「ノイタミナ」で放送開始です。
公式サイトでは、第二期の放送と配信について次のように発表されています。
- 全国フジテレビ系「ノイタミナ」:7月17日から毎週金曜23時30分
- Prime Video:7月17日24時から見放題最速配信
- その他の配信サービス:7月21日12時から順次配信
- AT-X:7月24日から毎週金曜23時
放送日時は編成によって変更される場合があるため、視聴前には公式サイトや各地域の番組表を確認してください。
アニメーション制作は第一期に続いてCloverWorks、監督は山﨑雄太さん、シリーズ構成は冨田頼子さん、キャラクターデザインは西谷泰史さんが担当します。
第二期のオープニングテーマは、中島健人さんの「鬼事」です。
本作では、逃げることを恥や敗北ではなく、生き延びて未来をつかむ力として描いてきました。
追う者と逃げる者の関係を連想させる「鬼事」という題名は、鎌倉奪還へ動き出す第二期に似合う楽曲名だと感じます。
北条時行役の結川あさきさんをはじめ、雫役の矢野妃菜喜さん、弧次郎役の日野まりさん、亜也子役の鈴代紗弓さん、風間玄蕃役の悠木碧さん、吹雪役の戸谷菊之介さんも続投します。
諏訪頼重役は中村悠一さん、足利尊氏役は小西克幸さんです。
第二期では登場人物と舞台が大きく広がりますが、第一期から同じ主要キャストが続投することで、時行と仲間たちの関係が途切れずに描かれる点は安心材料でしょう。
『逃げ上手の若君』第二期は原作何巻・何話から始まる?
第二期の開始地点は、原作4巻32話付近が基本になると考えられます。
アニメ第一期は全12話で放送され、原作1話から31話付近までを映像化しました。
最終回では、征蟻党を率いる瘴奸との戦いが決着し、吹雪が逃若党の仲間になるところまでが描かれています。
そのため、アニメの続きから原作を読みたい場合は、4巻32話付近から読み始めると物語をつなげやすくなります。
第一期終了地点と第二期の予想範囲を整理すると、次のようになります。
区分 原作範囲 主な内容
アニメ第一期 1巻1話~4巻31話付近 鎌倉幕府滅亡、諏訪への逃亡、逃若党結成、吹雪加入
第二期序盤予想 4巻32話~5巻43話付近 日常回、貞宗との舌戦、保科党をめぐる戦い
第二期中盤予想 6巻44話~7巻60話付近 頼継との鬼ごっこ、京都潜入、楠木正成、尊氏暗殺計画
第二期最終回予想 7巻61話付近 諏訪神党が挙兵し、中先代の乱が始まる
第一期は約31話分をアニメ全12話にまとめました。
同程度の進行速度で第二期も12話前後だと仮定すれば、32話から約30話を進めた61話付近が自然な到達地点になります。
原作61話の題名は「中先代 1335」です。
時行が長い潜伏期間を終え、歴史の表舞台へ戻る区切りに当たるため、アニメの最終回としても非常にまとまりがよい場所です。
なお、第二期の全話数と最終到達地点は、現時点では公式から明示されていません。
したがって、4巻32話から始まるという見方は第一期の終了地点を基にした判断であり、7巻61話までという部分は映像化ペースと物語の区切りから導いた予想です。
第二期の原作範囲はなぜ7巻61話までが有力なのか?
第二期が7巻61話まで進むと考える最大の理由は、第一期とほぼ同じ話数を消化すると、中先代の乱開始の直前に到達するからです。
第一期は原作約31話分を全12話で描きました。
単純に平均すると、アニメ1話につき原作約2.6話です。
第二期が原作32話から始まり、同じペースで12話放送される場合、最終到達地点はおよそ61話から63話になります。
そして原作61話は、第二期を締めくくるうえで極めて強い区切りです。
時行はそれまで「長寿丸」という名を使い、北条家の生き残りであることを隠して暮らしてきました。
しかし鎌倉奪還を目指して兵を挙げる以上、いつまでも正体を伏せてはいられません。
原作8巻の概要では、諏訪神党が鎌倉奪還へ向けて挙兵し、小笠原軍と対峙した後、時行が日本中へ向けて名乗りを上げる展開が紹介されています。
つまり7巻61話付近は、逃げ隠れていた少年が「北条時行」として再び歴史に現れる瞬間です。
第一期の始まりでは、時行は燃え落ちる鎌倉から一人の少年として逃げ出しました。
第二期の終わりに、仲間と兵を率いて鎌倉へ戻る意思を示せば、物語は美しい対比を作れます。
もう一つの根拠が、公式PVに登場する人物です。
2026年3月に公開されたスペシャルPVには、第二期のカットとして足利直義と関東庇番が映し出されることが公式に発表されました。
足利直義や関東庇番は、時行たちが京都へ潜入する展開で存在感を強めます。
これは、第二期が保科党との戦いだけで終わらず、6巻から7巻にかけての京都編まで進む根拠になります。
一方、公式メインPVの説明では、第二期について「逃若党がいよいよ鎌倉奪還へ向けて動き出す」と表現されています。
この言葉は、鎌倉奪還の完了よりも、挙兵に至るまでの準備と決意を描くシーズンであることを示しているように読めます。
筆者としては、これらの情報を合わせると、第二期は次の構成が最も自然だと考えます。
- 前半:時行が諏訪で人を率いる力を学ぶ
- 中盤:京都で足利政権の大きさと尊氏の異質さを知る
- 後半:諏訪へ戻り、鎌倉奪還のため挙兵する
- 最終回:中先代の乱の幕開けを描く
この流れなら、第二期だけでも一つの成長物語として成立します。
同時に、次のシリーズで中先代の乱本編を描くための強い引きにもなるでしょう。
第二期序盤では保科党をめぐる戦いが描かれる?
第二期序盤では、原作5巻を中心に、保科党を救うための戦いと撤退戦が重要なエピソードになると予想されます。
第一期の時行は、追っ手から逃げ延びながら仲間を集める立場でした。
ところが第二期では、時行自身が周囲の人々の命を預かり、誰を助け、どこで戦い、いつ退くのかを判断しなければなりません。
原作5巻では、小笠原貞宗から正体を疑われた時行が、一対一の舌戦に臨みます。
さらに後醍醐天皇の命令を受けた国司の動きによって、信濃各地に再び争いが広がっていきます。
集英社による5巻の紹介でも、この巻から「天下を取り戻す前哨戦」へ入ることが示されています。
保科党は、時行にとって単なる援軍候補ではありません。
彼らをめぐる争いは、北条家の後継者という肩書だけで、人が命を預けてくれるわけではないことを時行に教えます。
父や先祖の権威を借りるのではなく、時行自身が行動によって信頼を得なければなりません。
ここで注目したいのが、本作における撤退の描き方です。
一般的な歴史作品では、敵将を討ち取った場面や城を落とした場面が勝利として扱われます。
しかし『逃げ上手の若君』では、味方を生かして戦場から離脱することも、立派な勝利として描かれます。
時行の逃走能力は、第一期までは自分が生き延びるための才能として目立っていました。
保科党をめぐる戦いでは、その才能が仲間や領民を生かすための指揮能力へ変わり始めます。
敵を引きつける。
味方が退く時間を作る。
追撃をかわしながら、戦線を崩壊させずに移動する。
こうした判断は、力任せに前進するよりも難しい場合があります。

筆者が第二期序盤で最も見たいのは、時行が「逃げることを楽しむ少年」から「人を逃がす責任を負う指導者」へ変わる瞬間です。
同じ逃走でも、背負っているものが違います。
自分一人であれば、危険を楽しみながら好きな方向へ逃げられます。
しかし大勢を率いる場合、時行の判断が遅れれば、仲間や領民が傷つくことになります。
それでも時行は、人の命を数字のように扱える人物ではありません。
誰かを切り捨てる決断が苦手だからこそ、できるだけ多くの人を生かす逃げ道を探そうとします。
私は、この優しさが時行の弱点ではなく、尊氏とは異なる種類の将として成長する土台になると考えています。
頼継との鬼ごっこと京都潜入では何が起きる?
第二期中盤では、諏訪頼継との鬼ごっこ、京都への潜入、楠木正成との出会い、足利尊氏暗殺計画が描かれる可能性があります。
原作6巻では、諏訪頼重の孫である頼継が登場します。
頼継は諏訪大社の神の座を継ぐ少年で、時行に対して複雑な感情を抱いています。
頼重が北条時行を特別に扱っているように見えるため、自分の居場所を奪われたと感じても不思議ではありません。
二人は諏訪大社内での立場を懸け、鬼ごっこで勝負します。
戦場ではない鬼ごっこですが、時行の逃走能力と、頼継が率いる諏訪の人々との関係を描く大切なエピソードです。
集英社による6巻の紹介でも、頼継との鬼ごっこに続き、時行たちが北条泰家の手引きで京都へ向かう流れが案内されています。
京都は、諏訪とはまったく異なる場所です。
時行にとっては、家族と鎌倉幕府を滅ぼした足利尊氏が、新しい時代の中心へ近づいている場所でもあります。
地方で小笠原貞宗や国司の軍と戦うだけでは、足利政権の全体像は見えません。
京都へ入ることで、時行は自分が立ち向かおうとしている相手の規模を知ることになります。
この京都編で関わるのが、神力を持つ少女・魅摩です。
時行たちは正体を隠しながら都を調べますが、魅摩との双六勝負を通じて、京都に生きる人々や足利側の人間関係へ近づいていきます。
第二期の公式映像で足利直義と関東庇番が確認されていることからも、この京都潜入まで映像化される可能性は高いでしょう。
足利直義は尊氏の弟です。
作中の尊氏が、人知を超えた魅力と危うさで周囲を引き寄せる人物として描かれる一方、直義は秩序や制度を重視する実務家として描かれます。
尊氏が時代を大きく動かす存在なら、直義はその時代を現実の政治と軍事によって支える人物です。
関東庇番は、直義の周囲に集まる若い武士たちです。
逃若党と年齢の近い人物も含まれており、敵側に置かれたもう一つの若者集団として機能します。
逃若党は、時行への親しさや信頼によって結ばれています。
一方の関東庇番は、足利政権の秩序や役割の中で力を発揮します。
どちらも若者の集団ですが、仲間を結びつける原理が異なります。
この対比は、単純に「北条側は善、足利側は悪」と分けるだけでは見えてきません。
敵にも役目があり、守る秩序があり、仲間同士の関係があります。
第二期で足利側の若者が本格的に描かれれば、物語は勧善懲悪から、異なる正義と時代観がぶつかる歴史劇へ一段深くなるでしょう。
楠木正成と足利尊氏暗殺計画は第二期の山場になる?
第二期後半の大きな山場は、楠木正成との出会いと、足利尊氏を狙う暗殺計画になると予想されます。
原作7巻では、北条泰家が後醍醐天皇を狙う計画を明かし、時行が脱出経路を調べる過程で楠木正成と出会います。
集英社の7巻紹介では、時行が正成から逃げの極意を学ぼうとすることや、吹雪の作戦によって尊氏暗殺を実行することが説明されています。
楠木正成は、時行とは異なる立場にいる武将です。
後醍醐天皇に仕え、足利尊氏と並んで時代を動かす軍事的才能を持っています。
しかし正成の強さは、正面から敵を押し潰すことだけではありません。
不利な状況を見極め、地形や情報を生かし、生きて次の戦いにつなげる知恵を持っています。
時行にとって正成は、自分の「逃げ」が武将の戦術として通用することを示してくれる存在です。
時行は生まれつき逃げることが得意でしたが、才能だけでは軍を率いられません。
自分がどれほど速く逃げられても、部下がついて来られなければ意味がありません。
どの道を選ぶか。
どこで敵を引きつけるか。
何を捨て、何を守るか。
正成との出会いは、時行の本能的な逃走を、再現可能な戦術へ変えるきっかけになると考えられます。
その後、時行たちは足利尊氏に近づく機会を得ます。
吹雪が考えた作戦によって尊氏の暗殺を試みますが、尊氏は単に武力が高いだけの敵ではありません。
尊氏の恐ろしさは、敵意を向けた者の心まで揺らし、自分の側へ引き込んでしまうような求心力にあります。
時行にとって尊氏は、家族と故郷を奪った仇です。
本来なら、目の前に現れた瞬間に迷わず憎んでもよい相手でしょう。
ところが尊氏には、憎しみだけでは整理できない魅力があります。
人を安心させる柔らかさと、何を考えているのか分からない不気味さが同時に存在しています。
筆者としては、この暗殺計画が第二期の演出面でも最大級の見せ場になると考えています。
時行は得意な「逃げ」を封じ、自分から最大の敵へ近づかなければなりません。
普段の時行は、危険から距離を取るほど力を発揮します。
しかし暗殺では、危険の中心へ踏み込む必要があります。
自分の長所を使いやすい戦場ではなく、尊氏が最も強く見える場所で戦うことになるのです。
この経験によって、時行は尊氏との力の差を改めて知るでしょう。
同時に、尊氏と同じ強さを目指しても勝てないことに気づくはずです。
時行が尊氏を超えるためには、人を圧倒して従わせるのではなく、自分とは異なる人々を生かし、再び立ち上がれる場所へ導く必要があります。
第二期最終回は中先代の乱の開始まで?
第二期の最終回は、諏訪神党が鎌倉奪還へ向けて挙兵し、中先代の乱が始まる場面になる可能性が高いと予想します。
中先代の乱は、1335年に北条時行が足利方に対して起こした反乱です。
鎌倉幕府の滅亡後、信濃に潜伏していた時行が軍勢を率いて関東へ進み、一時的に鎌倉を奪還しました。
原作では61話から、中先代の乱へ向けた流れが本格的に始まります。
一方、8巻では諏訪神党と小笠原軍の戦い、瘴奸との決着、諏訪頼重と小笠原貞宗の対決、国司・清原との戦いなどが描かれます。
つまり中先代の乱の開始から鎌倉奪還までは、一つの短い戦闘ではありません。
複数の敵と戦いながら信濃を突破し、関東へ進軍する長い物語です。
第二期が12話前後であるなら、4巻32話から鎌倉奪還の97話付近まで進むには、原作約66話分を消化しなければなりません。
第一期が12話で原作約31話分だったことを考えると、同じ放送話数で倍以上の範囲を描くのはかなり難しいでしょう。
鎌倉奪還は原作97話で大きな区切りを迎えます。
もし第二期が2クール相当の長さなら、97話付近まで進む構成も考えられます。
しかし公式発表では、2026年4月から第一期、7月から第二期を連続して放送する形が案内されており、第二期単独で2クール放送されるとは示されていません。
そのため現時点では、鎌倉奪還まで描くより、挙兵を第二期のクライマックスにする予想のほうが現実的です。
映像的にも、時行が初めて北条家の後継者として名乗りを上げる場面は、最終回にふさわしい強さを持っています。
第一期では、北条という名は時行を殺す理由でした。
正体が知られれば、足利方に狙われ、諏訪の人々まで危険に巻き込みます。
だから時行は名を隠し、「長寿丸」として生きてきました。
ところが中先代の乱では、その危険な名前を自分から名乗ります。
北条時行であることは変わりません。
しかし第一期の時行にとって北条の名が「逃げなければならない過去」だったのに対し、第二期の終盤では「仲間と未来をつなぐ旗印」へ変わります。
ここに、第二期全体の成長が凝縮されています。

時行が名乗った直後に物語を終えれば、視聴者には「ここから本当の鎌倉奪還が始まる」という期待が残ります。
そして次のシリーズでは、諏訪神党が小笠原軍や国司軍を破り、関東へ進む中先代の乱本編を、十分な時間を使って描けます。
筆者としては、鎌倉奪還を急いで第二期へ詰め込むより、この構成のほうが作品の魅力を守れると感じます。
時行がなぜ人々から支持されるのか。
諏訪の武士たちはなぜ危険を承知で立ち上がるのか。
逃若党の仲間たちは、なぜ時行のために命を懸けられるのか。
それらを丁寧に描いてこそ、後の快進撃に感情的な重みが生まれます。
第二期で北条時行と逃若党はどう成長する?
第二期では、逃若党が仲のよい少年少女の集まりから、役割を分担して戦う一つの部隊へ成長すると考えられます。
第一期でも、それぞれの得意分野は描かれていました。
- 弧次郎:剣術と時行の側近としての判断
- 亜也子:高い身体能力と突破力
- 風間玄蕃:変装、偵察、情報収集
- 雫:状況把握と諏訪頼重の補佐
- 吹雪:戦場全体を読む軍略
- 北条時行:敵を引きつけ、生きて戦況を動かす逃走
第二期では、これらの能力を別々に見せるのではなく、同じ目的のために組み合わせる場面が増えるでしょう。
吹雪が作戦を立て、玄蕃が情報を集める。
弧次郎と亜也子が敵を押さえ、雫が全体の動きを見守る。
時行は最も危険な場所へ入り込み、敵の意識を自分へ集中させる。
時行の逃走能力は一見すると個人的な才能ですが、仲間と組み合わせれば敵軍の配置まで動かせます。
時行を追うために敵が隊列を崩せば、弧次郎や亜也子が攻める隙が生まれます。
時行が敵を遠くへ誘導すれば、玄蕃が潜入しやすくなります。
時行が危険な場所から生還し続ければ、味方の士気も保たれます。
つまり時行は、腕力で敵を倒す大将ではありません。
敵と味方の動きを変える大将です。
これは足利尊氏の求心力とも異なります。
尊氏は、自分の周囲へ人を引き寄せ、巨大な中心を作ります。
時行は、自分が危険を引き受けることで、中心から外れた人や逃げ遅れた人を生かします。
尊氏が人を集めて時代を動かす人物なら、時行は人を逃がし、失われそうな可能性を残す人物です。
私は、この違いが第二期でより鮮明になると考えています。
時行が尊氏と同じ種類の英雄になってしまえば、本作の題名にある「逃げ上手」の意味が薄れてしまいます。
時行は前へ進み続ける強者ではなく、退くべきときに退き、再び立ち上がる余地を残せる人物です。
第二期は、その個性が少年の奇妙な特技から、歴史を動かす武将の資質へ変わる物語になるでしょう。
諏訪頼重との関係は第二期でどう変わる?
第二期では、時行が諏訪頼重に守られるだけの子どもから、自分で判断して進む後継者へ変わっていきます。
第一期の頼重は、鎌倉から逃げてきた時行に未来を示しました。
仲間を集め、力を蓄え、やがて鎌倉を取り戻すのだと導いてきた人物です。
頼重には未来を見る力がありますが、すべてを明確に予知できるわけではありません。
時行が危険へ向かうたびに正解を与えられる存在ではなく、ときには曖昧な未来を信じて送り出すしかありません。
第二期では、時行が頼重の指示を待つだけでは解決できない場面が増えます。
保科党を救うのか。
京都でどこまで危険を冒すのか。
尊氏へ近づくのか。
そして北条時行として名乗るのか。
最終的な判断をするのは時行自身です。
頼重は、時行を英雄にしたいから育てているようにも見えます。
しかし本質的には、時行に生きてほしいと願っている人物です。
だからこそ、危険を遠ざけるだけではなく、危険の中でも自分で生き方を選べる人間に育てようとします。
中年になってから本作を見ると、この頼重の立場には少し胸を締めつけられます。
大切な子どもを守りたい。
けれど、いつまでも自分の後ろに隠しておけば、その子は一人で歩けません。
頼重は未来を見通せる神官でありながら、時行の人生を代わりに生きることはできないのです。
第二期で時行が頼重から精神的に自立すればするほど、二人の信頼は弱まるのではなく、より深くなるでしょう。
頼重の言葉に従うから信じているのではありません。
自分で考えたうえで、それでも頼重と同じ未来へ進む。
その関係へ変わっていくことが、鎌倉奪還より前に必要な成長なのだと思います。
新作読切「PRESENT DAY」は第二期とどう関係する?
『逃げ上手の若君 PRESENT DAY』は、第二期本編の直接的な続編ではなく、登場人物たちが現代に生まれていた場合を描く別設定の読切です。
そのため、第二期の物語を理解するために必ず読む必要はありません。
本記事の中心である原作範囲予想とも直接は関係しないため、細かな人物設定の紹介は省きます。
ただし、第二期のテーマを考える補助線にはなります。
本編の時行は、家族と故郷を奪われたため、逃げる才能を使って英雄への道を進みます。
一方、戦



コメント